個人年金会社の選び方
個人年金会社の選び方として、最も重要なのはあなたがその個人年金を受け取り終わるまで、その会社が存続しているかどうかです。
もちろん、契約内容の通りの個人年金の支給ができるだけの経営状態を保っているかも大切ですよね。
個人年金は、生命保険会社が販売している商品の一つなので、生命保険契約者保護機構の保護対象になっています。
でも、だからといって契約内容を守ってくれるわけではありません。
予定通りの年金額の給付や死亡保障などを受けたいと思うのなら、まずは生命保険会社を慎重に選ぶ必要があります。
選び方の基準としては、格付け専門会社による格付けとソルベンシーマージン比率(支払い余力)です。
例えば、スタンダード&プアーズの格付けによると、アフラックは「債務を履行する能力が極めて高い」AAで、三井生命保険は「債務の履行は適切に行えるが、状況により悪化する要素もある」BBBになっています。
この格付けが絶対に正しいというわけではないでしょうし、普遍的なわけでもありません。
とはいえ、少なくともCMや知名度、会社の設立年数、知り合いの紹介などよりはずっと参考になるでしょう。
ソルベンシーマージン比率(支払い余力)は、どのくらい支払い能力があるかを示した指数です。
大規模な災害などが起こると、一度にたくさんの支払いを行う必要が生じますよね。
ソルベンシーマージン比率が高いほど支払い能力が高いので、この指数も個人年金会社を選ぶ時には参考にしてください。
個人年金の変額年金保険
個人年金の中には、変額年金保険というものがあります。
これは、どういったものなのでしょうか?「変額」というのですから、受け取る年金が将来に渡って変動がある印象がありますよね。
実はその印象の通りで、運用次第で将来に受け取る年金額が変わるのが、変額年金保険です。
払い込んだ額よりも大きく増える可能性がある一方、払い込んだ元本を割り込んでしまう可能性もあります。
定額年金が低金利な昨今、最近では変額年金保険が人気になっています。
変額年金保険では、保険料を「特別勘定」というファンドで運用していきます。
これは加入時に選択をします。
運用方法は債券中心のものや株式中心のものなど様々です。
一般の生命保険の時に受けられる税控除も適用されます。
また、期間中に死亡した場合も、支払った保険料がそのまま保証される商品が多いです。
運用成績が悪かった場合でも払い込んだ元本は最低保証されるようになっている商品もあるので、リスクもかなり低くなっています。
その上、健康に関する告知も必要ない場合がほとんどです。
定額の年金よりもメリットは多いかもしれません。
現在は低金利ですから、払い込んだ保険料が保証されているタイプの変額年金保険は、なかなか魅力的です。
場合によっては、払い込んだ額よりも遙かに多い金額を受け取ることが出来る可能性があります。
以上のことから、最近では、変額年金保険を選択する人が増えているのですね。
個人年金の控除については、アフラックの個人年金の場合は、個人年金保険料控除の対象商品です。
年末控除時あるいは確定申告時には、生命保険料控除と別枠で控除を受けることができる商品です。
日本生命の『年金名人』という、個人年金の契約に、「個人年金保険料税制適格特約」を付加した場合は、払込んだ保険料は、一般の生命保険料控除とは別枠で、所得税法・地方税法に定める「個人年金保険料控除」の対象となります。
毎年の所得税や住民税の負担が軽くなることなども知っておくと、個人年金の商品の検討時には、役立つことかもしれません。
ただし、税務の取扱等については、改変されていくこともあるので、個人年金の実際の契約時には、国税局・税務署等に確認は必要でしょう。
かんぽ生命の場合、個人年金保険料控除が受けられるというのは、・本人又は配偶者が年金受取人であること ・保険料が10年以上の期間、定期的に払い込まれるものであること。
・年金が満60歳になってから10年以上の期間定期的に支払われるもの、又は年金受取人の生存中において定期的に支払われるものである。
という、すべての要件を満たすものであること。
となっています。
このほか、個人年金を扱う会社はありますが、いずれも、保険料控除については、発行されているパンフレットでの確認や、契約前に「契約締結前交付書面(契約概要・注意喚起情報)」を十分読み込むことが、顧客としては大切なことなのでしょう。